おとなの遊び場 里山樹楽

『里山樹楽』の自然とそこに集う仲間たちの活動を紹介

腎臓移植にまつわる事件

またまた、腎臓移植が“臓器売買”として事件になっている。
“他人”との生体間腎移植が倫理上の問題で日本国内では不可能で、死体腎移植は登録して待っていてもほとんど期待できないことが大きな原因。
 
大金をかけても健康を取り戻そうという気持ちはよくわかる。
 
ただ、今回の事件でも気になるのは何故こんなことをする前に奥さんや子供さんなどの親族の中から腎臓の提供者が出なかったのかということ。もちろん、他人にはわからないいろいろな健康上の事情があったものと思われるが。
 
血液型が違っても移植は出来るのかという質問をよく受ける。
また、移植により二つあった腎臓が一つになってしまっても提供者の健康は大丈夫かという質問も。
いずれも今はほとんど問題なしと言えるでしょう。
それは、前者は免疫抑制剤の著しい進歩、後者は一つの腎臓でもその80%が機能していれば充分であるといわれていること。
 
日本国内で生体間腎移植が必要以上に少ない原因の一つは医学界の壁だと言われているのを医学専門誌で見たことがある。つまり腎臓内科腎臓外科の壁。
現在、国内で腎臓病で内科的処方である人工透析治療を受けている患者数は約30万人という。
その透析病院では、腎臓病患者にとり腎臓移植という外科的処方が選択肢としてあることや、現在の移植手術の進歩やメリットがほとんど教えてもらってないという。我々の経験でもそうでした。
 
その原因の一つは高額医療費にあるかも。
人工透析治療費は月に40~50万円と言われているが、その大部分を公費で負担している。透析病院にとっては手放したくない“大事な”患者さんという見方も。
 
ちなみに我が家も私から妻への腎臓移植体験者です。4年前に東京女子医大で手術を受けました。双方とも全く異常ありませんし、メリットがたくさんあります。
わずらわしい週3回の通院と一回あたり4時間の血液透析が今は数カ月に一回の通院検査、ほとんど食べられなかった果物や生野菜そしておいしい水が自由に摂取できる等。ただし、移植した腎臓を護るため免疫抑制剤は飲み続けます。
 
私は腎臓病で悩んでいる方とご家族の皆さんに体験者として腎臓移植をお勧めします。
 
里山樹楽とは直接関係ありませんが、最近の気になる話題から記述しました。)